YouTubeの再生回数を大きく左右するのが「サムネイル」です。
どんなに内容の良い動画でも、クリックされなければ見てもらえません。
そこで本記事では、私がディレクションを担当した登録者数約29万人の「年収チャンネル」の実例をもとに、「クリックされるサムネイルを作るための19のコツ」を紹介します。
やってはいけないNG例や実際の成功パターンとその理由を交えて、具体的かつ実践的に解説します。
サムネイル制作に悩んでいる方や、クリック率を上げたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
▼本記事の内容はYouTube動画でも公開しています。
サムネ制作のコツ1.サムネイルとタイトルの文言を被らせない
サムネイルとタイトルは、それぞれ独立した広告枠のような役割を持っています。
両方に同じ言葉を入れてしまうのは非常にもったいないため、異なるメッセージを設定しましょう。
また、両者の性質はまったく異なります。違いを理解したうえで、目的に合わせて言葉を使い分けることが重要です。
- サムネイル:スマートフォンの小さな画面でも一瞬で目に入る、直感的なインパクトが重要
- タイトル:SEOを意識して検索されやすいキーワードを盛り込むことが重要
サムネイル:「地獄の労働環境・年収3000万」→直感的なインパクトで興味を引く
タイトル:「ゴールドマンサックスの年収がバケモンすぎたwww」→SEO上の強いキーワード(企業名)を冒頭に置く

サムネイルは感情を動かすトリガーとして、タイトルは検索エンジンでの露出を最大化する要素として設計するのがポイントです。
この2つをうまく組み合わせることで、クリック率を高めることができます。
サムネ制作のコツ2.タイトルの冒頭に強いワードを置く
YouTubeのタイトルは、検索されやすいキーワードをできるだけ冒頭に入れましょう。
ここに上位表示を狙いたいキーワードを配置すると、検索流入やクリック率の向上につながります。
動画のテーマが「ゴールドマンサックスの年収事情」の場合、検索ボリュームの大きいキーワードである「ゴールドマンサックス」をタイトルの冒頭に置きます。

サムネ制作のコツ3.「隠す」コピーで興味を引く
人は本能的に、見えない部分や答えが隠されているものに惹かれる傾向があります。
この心理を利用した「隠すコピー」は、サムネイルのクリック率を大きく高める効果的なテクニックです。
サムネイルですべてを見せるよりも、一部を隠すことで「続きが気になる」という感情を自然に喚起できます。
たとえば、「身近で◯◯と発言した奴は全員縁を切れ」。
重要な箇所である「◯◯」をあえて伏せることで、視聴者は「何を言ったらダメなの?」「自分も当てはまるかも」と気になり、思わずクリックしてしまいます。

サムネ制作のコツ4.「静止画サムネ」で中身を匂わせる
サムネイルでは、動画の一部をそのまま切り取った「静止画サムネ」も効果的です。
動画の印象的なシーンを切り抜くことで、視聴者に「この続きが見たい」と思わせることができます。
YouTubeチャンネル「年収チャンネル」で使われたサムネイルの一例です。
タイトル:「株本が罵詈雑言の嵐【高速質問回答】」
サムネ:出演者が「人生諦めろ」と発言している瞬間の表情を切り抜いたもの
一見すると過激なワードですが、視聴者は「なぜそんな発言を?」「どんな流れでそうなったの?」と気になり、思わずクリックしてしまいます。

サムネイルのなかで、少しだけネタバレさせることがポイントです。
動画の核心までは見せず、「この先どうなるのか」を想像させる余白を作ると、クリック率向上につながります。
印象的な表情や強いセリフなど、動画の熱量を感じる一瞬を選びましょう。
サムネ制作のコツ5.同じ構図を続けない・一枚を“孤立”させる

サムネイルのデザインや構図が毎回似ていると、視聴者の目に留まりにくくなります。
一貫したトーンを保ちながらも、ときどき意図的に変化をつけることが重要です。
人の視線は、並んでいるなかで異なるものに、自然と引き寄せられる心理的傾向があります。
この特性を活かして、違和感をデザインに取り入れることで、クリック率を高めることが可能です。
サムネ制作のコツ6.「自分ごと化」させる表現にする
クリックされるサムネイルを作る最大のポイントは、視聴者に「これは自分のことだ」と感じさせることです。
この「自分ごと化」の要素があるかどうかで、クリック率は大きく変わります。
サムネイル:「大手企業が給料高いって錯覚してる奴多すぎ」
一見すると、大手企業の社員を批判しているように見えますが、実際にはフリーランスや中小企業の人にも刺さる設計になっています。
- 大手勤務者:「自分のことを言われているのでは?」と感じる
- フリーランス側:「やっぱりそうなんだ」と共感を覚える
動画の対象範囲を自然に広げ、より多くの人の関心を引きつけられます。

サムネイル:「こういう奴が1番ムカつく」
タイトル:「学生時代に遊んでた奴が稼げるようになる理由」
この構成では、遊んでいた人も真面目だった人も、それぞれの立場から「自分に関係ありそう」と感じ、興味を持ちます。
立場の異なる複数の層を同時に巻き込む表現によって、クリック率を大きく高めることができるのです。

サムネ制作のコツ7.他人の不幸を見せる
視聴者は、ポジティブな話題よりも、ネガティブな出来事やトラブルに強く反応する傾向があります。
この心理をうまく活用したサムネイル設計は、クリック率を安定して高める効果的な手法です。
サムネイル:「コイツ、コスパ悪い」
タイトル:「【悲報】別に山本じゃなくても良いわ」
出演者の山本さんを、あえてディスる形で表現したサムネイルです。
一見するとネガティブな内容ですが、視聴者は「どういう意味?」「何があったの?」と気になり、ついクリックしてしまいます。

サムネイル:「大ハプニング発生どうするんだよこれ!!」
これは、証券口座を開設しようとした際にトラブルが起きた動画のサムネイルです。
人は予期せぬ出来事に強い興味を抱くため、「何が起こったの?」「どうなってしまうの?」という心理から、自然に動画を再生します。

このようなネガティブ訴求は、YouTubeのサムネイルでよく使われる定番テクニックです。
ただし、過度に不快感を与える表現は逆効果になるため、「見たい」と思わせるギリギリのラインで止めることが重要です。
サムネ制作のコツ8.内容の一部ネタバレで引きを作る
少し前までは、「仕事が早い人の特徴10選」や「成功する習慣5選」といった、内容をすべて隠すタイプのサムネイルが主流でした。
しかし近年は、あえて一部を見せる「ちょいネタバレ型」サムネイルのほうが、より高い効果を発揮しています。
「仕事で関わってはいけない人の特徴」というテーマの動画で、サムネ内に「喧嘩っ早い」「裁判沙汰にする」と、2つほど特徴を先に出す構成です。
これによって、視聴者は「ほかにはどんな特徴があるんだろう?」と自然に気になり、クリックしたくなります。

サムネイル設計の理想は、「すべてを説明せず、気になる余白を残すこと」です。
見せすぎず、隠しすぎずの絶妙なバランスで、「続きを見たい」と思わせるきっかけを作り出すことが、今のYouTubeで成果を出すサムネイルの新しい常識です。
サムネ制作のコツ9.常識と逆を行く
視聴者はあたりまえと思っていることを否定されると、「どういうこと?」と強い関心を持ちます。
サムネイル:「営業マンはクレームを喜べ」
タイトル:「この人たち、メンタルがおかしいです」
一般的には、クレームは避けるべきものというのが常識です。
しかし、あえて「喜べ」と真逆の主張を打ち出すと、視聴者は「なぜそんなことを言えるのか?」「どういう理由があるのか?」と気になり、動画をクリックします。

このような逆説的な表現は、タイトルやサムネイルの冒頭に置くと特に効果的です。
常識をひっくり返す構成にすることで、思わずクリックしたくなる違和感を生み出せます。
サムネ制作のコツ10.対比構図で分かりやすくする
サムネイルで視聴者の注意を引くためには、視覚的な差をつくることが重要です。
そのなかでも特に効果的なのが、2分割の対比構図です。
「外資コンサルで結果を出せないとどうなる?」という動画では、サムネイルを左右に分け、左側に「成功した人」、右側に「失敗した人」を配置しています。
2つを並べることで、視聴者は一目で「成功と失敗の比較動画なんだ」と理解できます。

この手法は、ビジネス系YouTuberのブレイクスルー佐々木さんなども活用しています。
明暗・表情・色調などのコントラストを強調することで、違いを視覚的に訴える構成になり、サムネイル一覧の中でも強く目を引きます。

YouTubeのサムネイルでは、直感的に伝わることが何より大切です。
対比構図をうまく使うことで、内容を即座に理解させ、自然なクリック誘導が生まれます。
サムネ制作のコツ11.トレンドの構図をチェックする
サムネイルにも、ファッションやデザインと同じようにトレンドがあります。
かつて人気を集めたのが、「左にアイコン(人物)・右に文字」を配置した「質問×回答形式」の構図です。
たとえば、左側に質問を表す吹き出しを配置し、右側に短い回答テキストを載せるデザイン。
この形式は多くのビジネス系チャンネルで採用され、視聴者が一目で動画の内容を理解できるメリットがありました。

トレンドの構図は、視聴者にとって見慣れた安心感を与え、自然にクリックされやすくなります。
トレンドのデザインを把握するためにも、競合チャンネルや人気急上昇動画を定期的にチェックしましょう。
サムネ制作のコツ12.コンテンツのジャンルに合ったデザインを選ぶ
ジャンルによって、最適なサムネイルの構図・デザイン・色使いは大きく異なります。
トレンドを意識することも重要ですが、何より大切なのは、動画の内容や文脈に合ったサムネイル設計を行うことです。
日常の過ごし方や1週間の記録などをテーマにした動画では、「4分割構図」が定番です。
朝・昼・夜・休日といった4つのシーンを分けて見せることで、視聴者は「どんな1日なのか」を一目で理解できます。
サムネイル全体にリズムが生まれ、動画の流れも直感的に伝わります。

外で撮影する動画やインタビュー形式のコンテンツでは、外ロケっぽい構図を意識するのが効果的です。
たとえば、「街録ch〜あなたの人生、教えて下さい〜」のようにすでに成果を出しているサムネイルデザインを参考にするのは非常に有効です。
型を踏襲して、自社チャンネルのトーンに合わせましょう。

サムネ制作のコツ13.サムネ専用に撮影する
サムネイルは、動画のなかから切り抜くだけでなく、サムネ専用に撮影するのも非常に効果的です。
驚いた表情や笑顔、真剣な顔など、複数のパターンを事前に撮っておくと、動画の内容に合わせて最適なサムネを作れます。
サムネ制作のコツ14.チャンネルのトーンを守る
シリーズを重ねていくと、チャンネル全体のトーン(色使い・フォント・構図など)が自然と形成されていきます。
このトーンを崩してしまうと、既存の視聴者が「この動画、いつものチャンネルじゃないのかも?」と感じてしまい、クリック率の低下につながる場合があります。
たとえば、チャンネルのメインカラーが「緑」の場合、トレンド構図を取り入れるときでも、背景や装飾の一部に緑を混ぜて統一感を維持することが大切です。
サムネ制作のコツ15.右下に文字を置かない
スマートフォンでYouTubeを視聴すると、右下には再生時間が自動で表示されます。
そのため、右下に文字を配置すると、重要な情報が隠れて読めなくなることがあります。
投稿前には、サムネイルを必ずスマホ画面でプレビューし、右下に文字がかぶっていないか確認しましょう。
特に「価格」「結論」「キーワード」などの重要なワードは、中央〜左寄りに配置すると安全です。
サムネ制作のコツ16.文字の色かぶりに注意
背景と文字の色が似ていると、視聴者は瞬時に内容を読み取れません。
たとえば、背景が明るい場合は黒や赤などの濃い文字色を、背景が暗い場合は白や黄色などの明るい文字色を選びましょう。
「明暗差をつける」だけで、同じ構図でも印象が大きく変わります。
サムネ制作のコツ17.文字の縦横比を崩さない
サムネイルで使う文字は、縦横比を変形させないことが鉄則です。
横に引き伸ばしたフォントや、縦長に潰れた文字は、視覚的に強い違和感を与えます。
強調したい場合は「サイズ」や「フォントの種類」で変化をつけ、比率そのものは一定に保つようにしましょう。
サムネ制作のコツ18.文字数は15文字以内
スマートフォンで視聴されるYouTubeでは、長すぎる文字は読まれにくい傾向があります。
一般的に、サムネイルに入れるテキストは15文字以内が理想的です。
「NewsPicks」や「PIVOT」のように有名人が出演しているチャンネルでは、人物の認知度が高いため、多少文字数が多くても成立します。
一方で、個人チャンネルや企業チャンネルの場合は、「短く・大きく・強く」を意識することが重要です。

短くても伝わる言葉選びの例
- 「たった1つで変わる」
- 「知らないと損」
- 「年収◯◯万の現実」
短い言葉でも、感情や行動を刺激するキーワードを選ぶと、クリック率向上につながります。
サムネ制作のコツ19.色は3色まで
初心者がやりがちな失敗のひとつが、色を使いすぎることです。
色数が多いと、情報が散らかって見え、全体がチープな印象になります。
- モノトーン+2色(多くても3色まで)でまとめる
- 背景・文字・アクセントの色をこの範囲で統一する
色の整理はデザインの基本です。
たとえば、メインカラーを黒、補助色に赤と白を使うだけでも、力強くまとまりのある印象になります。
まとめ|サムネイルは設計力で決まる
サムネイルは動画の入口であり、視聴者との最初の接点です。
だからこそ重要なのは、「何を伝えるか」ではなく、「どう伝わるか」に焦点を当てること。
BIRDYでは、法人YouTubeチャンネルの企画・撮影・編集・サムネイル設計まで、一貫したサポートを提供しています。
これまでに120以上のチャンネルを支援してきた実績をもとに、データと戦略の両面から、成果につながるサムネイル戦略を提案しています。
「サムネイルの作り方はなんとなくわかったけれど、自分でやるのは難しそう」と感じた方は、BIRDYに気軽にご相談ください。
YouTubeの運用代行・コンサルティングはBIRDYにお任せください!
株式会社BIRDY(バーディ)は、東京都新宿区を拠点に活動する企業専門のYouTube運用代行・動画制作・コンサルティング会社です。戦略設計から法人チャンネル立ち上げ、撮影・編集、内製化支援まで一気通貫で対応できる日本でも数少ないパートナーとして、上場企業複数社を含め、累計120社以上のYoutube支援・10,000本以上の動画を企画・制作してきました。
代表の鳥屋自身が実際に運用してきたYouTubeチャンネルの知見を活かし、机上の理論ではなく“実戦ベース”で成果を出せるサポートを提供。ビジネス系チャンネル・法人チャンネルのノウハウは日本トップクラスです。マーケティング×制作の両軸から企業YouTubeを成功へと導きます。
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