YouTubeは、投稿を継続することで効果が蓄積される媒体です。
どこで挫折しやすいのか、なぜ継続が難しくなるのかを正しく理解し、あらかじめ対策を用意しておくことで、無理なく成果につながる運用へ変えられます。
本記事では、企業がYouTubeを続けられなくなる主な理由7つと、現場で効果のあった対策方法をわかりやすく紹介します。
本記事の内容は、YouTube動画でも詳しく解説しています。
理由1.再生数が伸びず心が折れてしまう

企業がYouTubeを始めたとき、最初に直面するのが「思ったように再生されない」という現実です。
登録者が100〜200人で止まるのは一般的で、半年かけて登録者1,000人に届けば十分順調と言えます。
しかし多くの場合、人気YouTuberと比較してしまい、「成果が出ていない」と感じて更新が止まりやすくなります。
最初の数十本が伸びないのはむしろ当然であり、この時期をどう乗り越えるかが、継続と成果の分岐点になります。
対策1.まずは100本投稿+毎回の改善を目標にする
企業チャンネルは、短期間で成果が出るものではありません。
まずは100本投稿を初期目標としつつ、毎回1つ改善ポイントを設定し、少しずつ精度を高めていくことが大切です。
- サムネイルの文字数を1〜2語変えてクリック率をテストする
- 冒頭30秒の見せ方を変えて離脱率を比較する
- 動画の尺を調整し、維持率がどう変化するかを見る
対策2.最低ラインはクリック率7%・維持率40%と捉える

YouTubeの評価は、再生回数よりも総再生時間が重要です。
その基盤になるのがクリック率と視聴維持率です。
初期の目標としては、以下の数値を目標にしてみてください。
- 公開1日後のサムネイルクリック率:7%
- 公開1日後の視聴維持率:40%
クリック率が低いならサムネイル、維持率が低いなら冒頭構成を調整するなど、改善の方向性が明確になります。
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理由2.予想以上に工数が多く、更新する時間がない

YouTubeは、ほかのWebマーケティング施策と比べても圧倒的に工数が多い媒体です。
1本の動画を公開するまでに必要な作業は、以下の通り多岐にわたります。
- 企画・戦略の設計
- 各動画の企画出し
- 台本作成
- 撮影準備(スタジオ、機材、スタッフ、出演者など)
- 撮影
- 編集
- サムネイル制作
- 公開設定
- 社内確認
これらを通常業務と並行して進めるのは難しく、更新が止まってしまう原因になりやすいです。
対策1.必要な稼働時間(10〜20時間/月)を確保する
企業がYouTube運用を続けられるかどうかは、社内でどれだけ時間を確保できるかに左右されます。
月10本の投稿を目指す場合、たとえ外注したとしても、10〜20時間程度の社内稼働が必要です。
テーマ決めや撮影、出演、動画チェックなど、企業側で対応すべき作業は一定量発生します。
「外注すれば丸投げできる」というイメージを持つ方もいますが、方向性の判断や最終チェックを企業側が行わなければ、チャンネルとしての成長は難しくなります。
そのため、最初からYouTube用の稼働枠を業務に組み込んでおくことが重要です。
対策2.外注と内製をバランスよく組み合わせる
YouTube運用は、すべてを社内で対応すると負担が大きくなり、反対にすべてを外注に丸投げすると意図が反映されず成果が出にくくなります。
そこで必要なのが、外注と内製のバランスです。
| 区分 | 担当領域 |
|---|---|
| 外注に任せる領域 | ・企画・台本制作・撮影・編集・サムネイル制作 |
| 社内で担う領域 | ・最終チェック・出演(または出演調整)・企画の方向性決め |
この役割分担を整えることで、企業側の負担を抑えながらも、意図が伝わる運用体制を維持できます。
理由3.半年〜1年で企画が思いつかなくなる(ネタ切れ)
運用を半年ほど続けると、企画が枯渇したように感じる時期が訪れます。
特にBtoB企業はテーマの幅が限られており、毎週企画を生み出し続けるのは簡単ではありません。
その結果、更新頻度が落ち、気づけば投稿が止まってしまうケースも少なくありません。
対策1.企画専任者(社内または外部)を置く

企画づくりは、空き時間でできる作業ではありません。
競合調査やキーワード分析、営業現場のニーズ把握など、必要な工程が多く、専門的なノウハウも求められます。
そのため、企画担当を社内外問わず専任で置くことで、ネタ切れのリスクを減らせます。
対策2.1年後からはリメイク企画・統合企画を活用する
運用が1年を超える頃には、むしろ企画が組みやすくなる時期が訪れます。
過去の動画が資産として蓄積され、内容をアップデートしたり、複数動画をひとつにまとめたりする再構成が可能になるためです。
たとえば、以前伸びたテーマを現在の情報に合わせてリメイクしたり、関連する動画をまとめて“完全版”として再編集したりすることで、新しい視点の動画が簡単に生まれます。
また、毎年同じ時期にニーズが高まるテーマは「恒例企画」にすることで、安定して企画をつくり続けられます。
理由4.思ったより収益につながらない
企業がYouTubeを続けられなくなる理由として多いのが、「思ったほど売上につながらない」という戸惑いです。
特に、広告収益を期待して始めた企業ほど落胆しやすく、早い段階で運用を止めてしまう傾向があります。
広告収益を柱とする場合、月数百万再生規模が前提になるため、一般的な企業チャンネルでは現実的ではありません。
対策1.企業YouTubeは広告収益を期待しない
企業チャンネルの目的は、広告収益ではなく事業への貢献です。
多くの再生回数を求める必要はなく、視聴者が次の行動に進む導線を整えるほうが成果につながります。
事業貢献につながる主な成果は、以下の通りです。
- リード獲得
- 資料請求
- セミナー参加
- 無料相談
- 採用エントリー など
最初から動画を事業導線の一部として設計することで、無理のない運用が可能になります。
対策2.少ない再生数でも成果が出る導線をつくる

企業YouTubeで成果が出ない理由の多くは、動画と問い合わせの間にある導線が弱いことにあります。
視聴者が良い印象を持っても、次の行動に進む入口が見つからなければ成果にはつながりません。
- 概要欄に問い合わせリンクがない
- LINE登録への導線が存在しない
- CTA(行動喚起)が動画内で案内されていない
- 資料請求フォームの入力項目が多く離脱しやすい
YouTubeは、再生数が少なくても成果を出しやすい媒体です。そのため、導線をどう設計するかが重要です。
効果的な導線のつくり方としては、以下のような方法が挙げられます。
- 動画冒頭・中盤・終盤でCTAを明確に案内
- 概要欄の最上部に無料相談や資料請求のリンクを固定する
- 登録ハードルの低いLINEを入り口として設置
- コメント欄にリンクを固定表示する
視聴者が次の行動へ進む導線が整っていれば、1本あたり500〜1,000再生のチャンネルでも、月に数十件のリード獲得は十分実現できます。
理由5.アンチコメントにメンタルを削られる
企業チャンネルであっても、批判的なコメントは一定数届きます。
特に出演者が一般社員の場合、否定的な言葉に強いストレスを感じ、次第に出演を避けるようになるケースもあります。
この心理的負担が積み重なると、撮影自体が負担となり、運用が滞りやすくなります。
対策1.アンチコメントは「ミュート」で視界から外す
YouTubeには、特定のコメントを投稿者には見えるまま、運営側からは完全に消すミュート機能があります。
批判的なコメントに触れずに済むため、精神的な負担を大きく減らすことができます。
企業チャンネルでは、アンチコメントを残す必要はなく、早い段階でミュート管理に切り替えることが現実的です。
対策2.担当者と演者のメンタル保護を最優先にする
企業YouTubeは、出演者の心理的安全性が重要です。
全コメントに反応する必要はなく、批判的な内容はポリシーに従って非表示にする運用に切り替えることで、出演者が安心して撮影に臨める環境をつくれます。
特に一般社員が出演するチャンネルでは、メンタルケアの有無が継続の分岐点になります。
理由6.運用が軌道に乗った頃に「飽き」が来る
再生が取れる型が見えてくると、動画制作が作業化しやすく、熱量が下がるタイミングが訪れます。
投稿頻度が落ちると成果も落ちてしまい、運用そのものが停滞してしまいます。
対策1.自分たちが楽しいと思える「看板企画」をつくる
数字を追う運用が続くと、どうしても疲れやマンネリが生まれます。そこで効果的なのが、やっていて楽しいと思える看板企画を1本持つことです。
準備に時間がかかる企画でも、チームのモチベーション向上につながり、運用の熱量を回復させる効果があります。
対策2.コラボでモチベーション・熱量を再燃させる
コラボ企画は、運用メンバーに良い刺激を与えてくれます。
業界の専門家や他社の担当者と対談することで、新しい視点や学びが得られ、「この人と同じ画面に立てた」という達成感も生まれます。こうした外部との交流は、運用に再び前向きになれるきっかけになるでしょう。
理由7.1人語りの撮影がしんどくなり、負担が増える

1人でカメラに向かって話し続ける形式は、想像以上に疲れます。
相手の反応がない状態で話を続けるのは集中力が必要で、撮影を重ねるほど負担が蓄積されていきます。この状態が続くと、撮影そのものがストレスになり、継続が難しくなるでしょう。
対策.ゲストや共同出演者を増やし、会話形式に切り替える
出演者を2人以上にするだけで、話の負担は大きく軽減されます。会話の流れが生まれ、自然とテンポも良くなり、撮影への心理的ハードルが下がります。
ゲストを呼ぶのが難しい場合でも、カメラの外に聞き手を置き、質問やリアクションを挟んでもらうだけで撮影のしやすさが大きく変わるでしょう。
YouTube継続のポイントは続けられる設計
企業YouTubeで成果を出すために重要なのは、継続です。
投稿を続けることで改善が進み、動画が資産として積み重なり、視聴者が問い合わせへ進む導線も育っていきます。
しかし現実には、途中で更新が止まってしまう企業も多く、継続を妨げる要因は少なくありません。
だからこそ大切になるのが、続けられる運用設計を最初から整えておくことです。
無理のない形でYouTubeを継続できルチ、結果として成果にたどり着くスピードも速くなります。
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株式会社BIRDY(バーディ)は、東京都新宿区を拠点に活動する企業専門のYouTube運用代行・動画制作・コンサルティング会社です。戦略設計から法人チャンネル立ち上げ、撮影・編集、内製化支援まで一気通貫で対応できる日本でも数少ないパートナーとして、上場企業複数社を含め、累計120社以上のYoutube支援・10,000本以上の動画を企画・制作してきました。
代表の鳥屋自身が実際に運用してきたYouTubeチャンネルの知見を活かし、机上の理論ではなく“実戦ベース”で成果を出せるサポートを提供。ビジネス系チャンネル・法人チャンネルのノウハウは日本トップクラスです。マーケティング×制作の両軸から企業YouTubeを成功へと導きます。
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