テレビ業界18年のプロが本気でダメ出し|密着動画の改善ポイント6つ

テレビ業界18年のプロが本気でダメ出し|密着動画の改善ポイント5つ
本記事のまとめ
  • 「笑いの余韻(間)」を残さないと、視聴者が次の話題についていけなくなる
  • 内輪ネタだけでの動画構成だと、新規視聴者には届かない
  • 事業内容の説明は、図やテロップなど編集で補完し、社長の口頭任せにしない
  • ボケと真面目を上手く配分した設計で、動画の完成度を高める
  • BIRDYでは、テレビ業界18年・元NHKディレクターの井上がチームに加わり、テレビ品質のドキュメンタリー制作体制を構築している

▼本記事の内容は、YouTube動画でも詳しく解説しています。

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話者プロフィール

井上さん(BIRDY ディレクター)
テレビ業界歴18年。TBSの制作会社にてADからキャリアをスタートし、現場の最前線で経験を積む。その後テレビ朝日、NHKで局員ディレクターとして番組制作に携わる。
制作・現場・企画のすべてを熟知するドキュメンタリーのプロフェッショナル。独立後、BIRDYのチームに参画。

鳥屋(BIRDY 代表)
企業のYouTube運用を専門とするマーケター。
累計150社以上の法人チャンネルを支援し、累計10,000本以上の動画制作に携わる。東北大学在学中にYouTube事業を立ち上げ、登録者数約29万人の「年収チャンネル」のディレクターも務める。戦略と制作の両軸に通じた、現場目線の伴走支援を強みに持つ。

目次

元NHKドキュメンタリーのプロがBIRDYのチームに加わりました!

元NHKドキュメンタリーのプロがBIRDYのチームに加わりました!

鳥屋: 今回は、BIRDYが手がける「年収チャンネル」で公開中の密着動画について、新たにチームに加わった井上さんにフィードバックを行ってもらいます。
井上さんはテレビ業界で18年の経験を持ち、ドキュメンタリーを最も得意とされています。

井上さん: そうですね。もともとTBSの制作会社でADとして現場経験を積み、その後、テレビ朝日やNHKでディレクターも務めてきました。

鳥屋: 制作も現場も企画もすべてわかる。そんな方が独立して、BIRDYに来てくれました。
今回はせっかくなので、僕が現在手がけている密着ドキュメンタリー動画の品質を、プロの目線で見てもらおうと思います。

井上さん: あくまで個人的な感想なので、少し厳しめの意見になったらご了承ください。

鳥屋: 今回フィードバックいただく動画は、『「正直レベチ」株本が絶対に勝てない経営者が登場【クルイト/ 大濵裕貴】|vol.2212』です。
再生数もそこそこあって、いい感じに見える動画なんですが……。

井上さん: そうですね。大濵社長はとにかく、おもしろい方なんですよね。ただ、その魅力を動画のなかで十分に伝えきれていないと感じました。
動画を見ながら、気になったところを順番にフィードバックしていきますね。

フィードバック1.笑いの“余韻”がないと視聴者は置いていかれる

バラエティに必要な間

井上さん: 冒頭のシーン、めちゃくちゃおもしろいんですよ。
「視聴者に1.5倍速で見られるなら早く喋ったほうがいいのかな」っていう大濵社長のボケに対して、鳥屋さんのツッコミもよかった。
ただ、気になったのは、おもしろいのに「笑い尻」がないんです。

鳥屋: 笑い尻ですか?

井上さん: バラエティの現場ではよく使われるテクニックなんですが、編集であえて笑いの余韻(間)を残すんです。
これがないと、笑っていた視聴者は次の話が頭に入ってこない。理解が追いつかないまま、次の展開に進んでしまいます。

鳥屋: たしかに、笑った直後に話が切り替わると、ついていけないですね。

井上さん: 笑いの余韻を入れるもうひとつの効果は、「ここが笑いどころですよ」と視聴者に伝えられることです。
たとえば、アメリカのプレゼンでは、間を取ってからおもしろいことを言うと、会場が湧きますよね。

鳥屋: 本来なら笑いどころを演出できるのに、すぐテンポ重視のカット編集で次に切り替えてしまっていました。

井上さん: 笑った人は次の情報が入ってこないし、笑わなかった人も「今の何だったんだろう」とモヤモヤが残る。
せっかくのおもしろいシーンが、逆にストレスになってしまうんです。

鳥屋: なるほど、すごく勉強になります。編集で笑いを入れるというのは、単純に笑い声を足すことではなく、笑うための時間をちゃんと確保するということなんですね。

井上さん: そうです。自分で実際に笑ってみて、その余韻がどのくらい続くかを測る。バラエティの編集者は、本当に笑いながら編集しているんですよ。

フィードバック2.内輪ネタは既存ファンにしか届かない

新規視聴者には届かない

井上さん: 全体を通して気になったのが、ボケが多すぎて内輪ネタっぽくなっているところです。
大濵社長が年収チャンネル界隈の方と親しいのは伝わるのですが、その関係性のなかだけで成立する笑いになってしまっているかなと。
年収チャンネルのファンは楽しめても、本来リーチしたい新規視聴者や採用ターゲットには刺さりにくい構成になっています。

鳥屋: なるほど。既存の視聴者は深く楽しめるけれど、それ以外の人には伝わっていないということですね。

井上さん: さっきの「1.5倍速だから早く喋ります」は、内輪じゃなくてもわかるボケなんです。
一方で、内輪でないと理解できないギャグも多く混ざっている。その切り分けが重要です。
さらに言うと、動画全体がギャグ中心で進んでいる構成になっているため、より内輪ネタ感を強めてしまっています。

鳥屋: たしかに。ギャグだけで進んでいる動画構成そのものが、すでに内輪っぽくなっていますね。

井上さん: 内輪ネタを成立させるには、かなり高度な技術が必要です。
たとえば、とんねるずさんはスタッフをCDデビューさせたりしていましたが、あれは成立させられる力量があったからこそできたことです。
そうでない場合、内輪ネタはわかりにくく、おもしろさも伝わりません。

鳥屋: 動画を見た人からは「こんなにおもしろいのになぜ3〜5万再生で止まるんだ」と言われていたんですが、内輪ネタになっていたことが原因だったんですね。

フィードバック3.会社に入る最初のシーンの見せ方で、採用動画の印象が決まる

会社に入る最初のシーンの見せ方で、採用動画の印象が決まる

井上さん: 次はカメラワークの話です。初めて会社に入るシーンなのに、いきなり室内から始まっているんですよね。
テレビであれば、必ず外観を映してから室内に入ります

鳥屋: たしかに、テレビでは「ここに来ました」とわかる外観カットがありますね。

井上さん: YouTubeはナレーションがない前提なので、なおさら映像で伝える必要があります。
たとえばカメラを動かしながら一緒に入っていって、「おはようございます」と挨拶するところまで見せたい。今の映像だと、「会社に入ってきた感じ」が伝わらないんです。
それから、散らかった机を見せたいカットでは、1秒くらいしか映っていない。撮影の段階でしっかり寄って撮影しておかないと、編集ではどうにもできません。

鳥屋: たしかに、撮れていないものは編集では補えないですね。

井上さん: 会社に入って、挨拶して、散らかっているのが見える……こうした一つひとつの見せ方が不十分だと、視聴者は違和感を覚えて離脱してしまいます。
細かい部分ですが、ここを丁寧に見せるだけで、ぐっと見やすくなります。

鳥屋: 会社に入るシーンをしっかり見せるのには、どういう意図があるんですか?

井上さん: 感情移入です。特に求職者は、「自分がこの会社に入社するとしたら」という目線で見ています。
初めて誰かの家に行って扉を開けるときと同じで、「こうやって入るんだ」と疑似体験させないと、会社の雰囲気は伝わりません。
テレビでは、外観→室内に入る→全体を見渡す→社長が話すという流れが基本になっています。

鳥屋: 密着動画のなかにオフィスツアー的な要素が重要だというのは理解していたのですが、それを映像としてどう表現するかまでは落とし込めていなかったです。

フィードバック4.事業内容の説明は社長任せにせず、編集で補う

事業内容説明は難しい

井上さん: 正直、一番重要な事業内容の部分が、今回の構成だとかなりわかりにくいと感じました。

鳥屋: ホワイトボードで視覚的にわかりやすくしたつもりだったんですが……。

井上さん: 話すことが専門ではない方が、自社の事業内容を口頭だけでわかりやすく伝えるのは難しいものです。
事業紹介は、図を差し込んだりナレーションを入れたりして、編集で補完すべき最も重要なパートです。
教育事業をやっていること自体はわかるのですが、「なぜ4つの事業があるのか」という構造までは伝わってきませんでした。

鳥屋: 一番大事な部分を社長に任せきりにしてしまったのは、こちらのミスですね。

井上さん: 今回の「まるごと社長」のような密着系の企画であれば、一度映像を止めてスタジオに戻り、「株式会社クルイトの事業は4つあります。これは大学受験向け、これは不登校支援で……」と整理してあげるのが、視聴者にとって一番わかりやすい方法です。
それがないと、単なる内輪ネタのおもしろ動画で終わってしまう。

フィードバック5.シーンの切り替えでは、次が気になるつなぎを作る

シーンの切り替えでは、次が気になるつなぎを作る

井上さん: もうひとつ、場面が変わるときにテロップだけで次のシーンに飛んでしまっている箇所があります。
お悩み相談のシーンがまさにそうで、シーンが唐突にかわると、「何が始まったのか」が伝わってきません。

鳥屋: 動画の尺が長すぎて、質問部分をカットする方針にしたんです。その結果、テロップだけになってしまい、わかりづらくなってしまいました。

井上さん: 尺を削るときは、こうした細かい部分ではなく、シーン単位で大きく削るべきです。
たとえば、インタビューをまるごとカットする、ある話題を完全に削るなどの判断ですね。
まずブロック単位で整理して、そのあとに細かいカットで微調整するのが基本です。

鳥屋: シーンの切り替え時には、最初の質問は残したほうがいいということですね。

井上さん: そうですね。質問がないと、視聴者は何の話が始まったのか理解できません。
特にシーンの切り替えでは必須です。1.5倍速や2倍速で見ている人にとっては、なおさらわからなくなってしまいます。

フィードバック6.おもしろさと真面目さのバランスで、動画の印象は大きく変わる

おもしろさと真面目さのバランスで、動画の印象は大きく変わる

井上さん: 全体を通して感じたのは、ボケが多いこと自体は良いのですが、かといって全部抜いてしまうとつまらなくなるという点です。大事なのは、そのバランスだと思います。

鳥屋: ボケと真面目なシーンが交互に来るイメージですか?

井上さん: そうですね。ただ、今の動画は真面目な部分が少し短めで、せっかく話に入ったところでボケが入ってしまうので、リズムがやや整いきっていない印象があります。
冒頭にくすっと笑えるボケがあるのはとても良いと思います。
そこから一度しっかり真面目な話に入って、少しボケを抑える。そして、ある程度話が続いたタイミングでまたボケを入れると、より見やすくなると思います。

鳥屋: ファッションに近いですね。カジュアルすぎても微妙だし、フォーマルすぎても硬い。

井上さん: まさにそうです。TPOに合わせて服を選ぶのと同じで、バランスが大事なんです。
自転車も、左右のペダルを交互に踏むからこそ前に進みますよね。
今の動画は、ボケのペダルばかりを踏んでいて、真面目なペダルがあまり動いていない状態です。だから、前に進んでいる感じが少し弱くなってしまっていると思います。

鳥屋: なるほど。大濱社長はおもしろい社長さんなので、素材としてはすごくいいですよね。むしろ世の中には真面目すぎる動画のほうが多いですし。

井上さん: そうですね。真面目なだけの動画をおもしろくするのは難しいですし、このケースは逆に、おもしろさに寄りすぎてしまっている印象です。バランスを整えれば、もっと良くなると思います。

まとめ:採用動画もYouTube運用もBIRDYにお任せください!

今回のフィードバックを通して見えてきたのは、撮影の腕と同じくらい編集も重要だという点です。

鳥屋自身も、「現場でこう撮ったのだから、編集でもその通りにしなければならない」という思い込みがあったことに気づきました。
現場ではミスが起きるものです。だからこそ、編集の段階で客観的な視点に立ち、視聴者にとってわかりやすい構成になっているかを見直すことが、動画の完成度を大きく高めると再認識しました。

BIRDYでは、テレビ業界で18年の経験を持つドキュメンタリーのプロ・井上がチームに加わり、密着動画の品質向上に取り組んでいます。
企業の採用動画やブランディング動画の制作に興味のある方は、ぜひ一度お問い合わせください。

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YouTubeの運用代行・コンサルティングはBIRDYにお任せください!

株式会社BIRDY(バーディ)は、東京都新宿区を拠点に活動する企業専門のYouTube運用代行・動画制作・コンサルティング会社です。戦略設計から法人チャンネル立ち上げ、撮影・編集、内製化支援まで一気通貫で対応できる日本でも数少ないパートナーとして、上場企業複数社を含め、累計150社以上のYoutube支援・1万本以上の動画を企画・制作してきました。

代表の鳥屋自身が実際に運用してきたYouTubeチャンネルの知見を活かし、机上の理論ではなく“実戦ベース”で成果を出せるサポートを提供。ビジネス系チャンネル・法人チャンネルのノウハウは日本トップクラスです。マーケティング×制作の両軸から企業YouTubeを成功へと導きます。

「YouTubeを活用して集客・採用・ブランディングを強化したい」という企業様は、ぜひ一度ご相談ください。

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