思考停止で「型」を真似するな|選ばれるYouTubeコンサルの思考法【StockSun株式会社 取締役 株本祐己 様】

昨今のYouTubeコンサルがオワコンな件【年収チャンネル株本】

今回は、StockSun株式会社取締役であり、登録者約29万人の「年収チャンネル」を運営する株本祐己さんにお話を伺いました。

テーマは、これからの時代に求められるYouTubeコンサルの在り方と、成果を出すチャンネル設計の考え方
多くのコンサルが、気づかぬうちに正解をなぞることに慣れてしまうなかで、株本さんは常に「型」を疑い、新しい一手を探し続ける姿勢を貫いています。

普段あまり語られることのない、株本さんのリアルなYouTube論と戦略思考。
YouTubeコンサルはもちろん、これから自社チャンネルを本気で伸ばしたい人にとって、発想で勝つためのヒントが詰まった必読の内容です。

▼本記事の内容はYouTube動画でも公開しています。

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目次

思考停止で「型」をなぞるな。二番煎じのYouTubeはもう伸びない

鳥屋:今回は、YouTubeのコンサル的な観点から、株本さんがどのようにチャンネルを伸ばしてきたのか伺いたいと思います。
企画を考えるとき、どんな視点で「これは伸びる」「これはおもしろい」と判断しているんでしょうか?

株本さん:僕が一番意識しているのは、思考停止で二番煎じや三番煎じの動画を作らないこと。

たとえば、最近のビジネス系YouTubeチャンネルでは、対談形式のインタビュー動画が主流ですよね。
でも、あれって昔からの定番スタイルではない。

年収チャンネルフランチャイズチャンネルなど、一部の成功例から「ビジネス系といえば対談動画企画」という流れが生まれ、次第に一般化していっただけなんです。

鳥屋:今では多くのチャンネルが、伸びた形式を「正解」と捉える傾向にありますよね。

株本さん:はい。でも僕は、その型を正解だと信じ込みすぎないようにしています。

YouTubeで大事なのは、視聴者が本当に「おもしろい」と感じる動画を作れるかどうか。
そして、「うわ、その手があったか」と思わせられるかどうかだと思うんです。

僕も毎回できるわけではないけれど、視聴者に驚きや発見を与えることは常に意識していたいですね。

過去の成功をなぞっていては、次の成功はつくれない

株本さん:SNS運用代行やYouTubeのコンサル事業って、今すごく増えていますよね。
最近は、過去にうまくいった「型」や「成功事例」をベースに提案することも多くなってきています。
もちろん悪いことではありませんが、「それだけで本当にいいのかな?」とは思うんです。

鳥屋:たしかに。一度成功した手法をベースに、提案するケースは多いですよね。

株本さん:そもそも、過去に動画が伸びた理由って、「型」そのものじゃないんですよ。
「その手があったか」という新発想を形にできたことが、伸びた本当の理由だと思うんです。

本来のコンサルって、クライアントごとにその「その手があったか」を再設計して届ける仕事だと思っています。だから、「型」や「座組み」だけを真似しても意味がない。

鳥屋:とはいえ、「その手があったか」を毎回出すのは簡単じゃないですよね。

株本さん:めちゃくちゃ大変です。
だからこそ、それをやるのが「コンサル」なんですよ。

検索ボリュームを見て、「このキーワードで◯◯形式にしましょう」っていう提案は、正直オペレーターでもできる。

でも、指名されて評価されるコンサルになりたいなら、まだ誰もやっていない新しい発想を考え続けることが重要だと思います。

鳥屋:年収チャンネルを立ち上げたときも、型に頼らず新しい発想で勝負するという考え方は同じだったんですか?

株本さん:はい、同じです。
今となっては少し古い演出かもしれませんが、当時は水着の女性を出演させたりもしていました。
あの頃から、ほかの人がやらないことをやるという点にプライドを持っていたんですよね。

YouTubeを伸ばすなら、誰もやってない切り口を狙え

鳥屋:最近、「その手があったか」と発見や驚きを感じたチャンネルや企画ってありますか?

株本さん:ありますね。たとえば「令和の虎」。1対5で話すという構成自体が、これまでのYouTubeにはなかった新しい雛型ですよね。

あとは、「ハイテンションプログラミング道場」。大声で叫びながらエンジニアの知識を解説するって、普通は思いつかないじゃないですか。

鳥屋:たしかに。エンジニア系のチャンネルって落ち着いたトーンが多いので、あのテンション設定はすごく新鮮でした。

株本さん:みんながやらないことをあえてやることで、そのチャンネルにしかない価値が生まれるんですよね。
たとえば、ビジネス系のチャンネルで、対談形式だけに頼るのはもう限界があります。

もし対談でやるなら、「この会社だから呼べる人」「この運営だからこそ成立するゲスト」といった、その座組みじゃないと成立しない構成にこだわらないと差は出ません。

鳥屋:自分たちだからできる企画を突き詰める、ということですね。

株本さん:はい。もちろん、需要をもとに企画を立ち上げることも大事です。
でも僕は、それよりもまだ顕在化していない需要をどう需要化していくかという部分に、ちょっと快感を覚えるタイプなんですよね。

既存の雛形にとらわれずに、「こういう企画をやったらこの視聴者層が喜ぶんじゃないか」と考える。
そういう発想のほうが、見ている人に新しい驚きを与えられると思うんです。

YouTubeのコンサルって、ロジックと発想の両方を磨いていく姿勢が大事だと思います。

競合分析は大事。でも、競合コピーで終わるなら意味がない

鳥屋:最近のYouTubeコンサルタントの提案の仕方や考え方に、課題を感じることはありますか?

株本さん:うーん、正直、ほかのコンサルがどういう仕事の仕方をしているのか、全部を知っているわけじゃないんですけどね。

これは批判というより、あえて鳥屋へのフィードバックとして言わせてもらうと、やっぱり企画の出し方が市場から拾う方向に寄ってると思うんですよ。

鳥屋:ありがとうございます。たしかに、市場のリサーチを起点に企画を考えることが多いです。

株本さん:それ自体は、すごくいいことなんですよ。
競合調査の量も相当多いし、そこは本当にすごいと思う。

ただ、競合から引っ張ってくるだけで終わってしまうのは、もったいない。
鳥屋発の座組みとか、鳥屋ならではの企画とか、自分の型をもっと増やしていってほしいなと思います。

鳥屋:ありがとうございます。ものすごく刺さりました…!

株本さん:市場を見て、競合を分析して、ロジックを積み上げるというところまでは、誰でもできる。
でも、そのうえで「自分だから出せる一手」を作れる人が、上流のコンサルになっていくと思います。

小さくまとまるな。クライアントの夢に届く提案をしよう

株本さん:過去にうまくいった型を横展開すれば、数万人登録まではいける。
でも、10万人とか50万人登録を目指すなら、それじゃ難しいと思うんです。

鳥屋:最近では、ビジネスの顕在層に深く刺すことを目的にしたチャンネル設計も主流になってきていますよね。
登録者数や再生数を追わず、限られた層に確実に届けるという考え方も増えています。

株本さん:それ自体は正しい考え方なんですよ。顕在層にしっかり届けることは、ビジネスとして大事な考え方です。

でも、それってある意味簡単なんですよ。
だからこそ、コンサルとしては、難しいほうにも挑戦できるようになろうよって思うんです。

たとえば、クライアントが「30万人、50万人登録を目指したい」と言ったときに、「じゃあこうやって取りにいきましょう」って提案できるようになること。
それがコンサルとしての成長だと思います。

鳥屋:なるほど。クライアントの目標に合わせて、自分たちの提案レベルも引き上げる必要があるということですね。

株本さん:そうです。たとえば、コナミグループ株式会社が運営する「eFootball チャンネル」。
コナミほどの大企業ですら、サッカーファンを総取りするために全力で企画を作り込んでいる。

鳥屋:言い換えれば、あの規模の会社でも、あそこまで本気でやらないとYouTubeでは勝てないということですね。

株本さん:そういうことです。
もし仮に、1,000億円規模の企業から「YouTubeを収益の柱にしたい」と相談されたとします。
そのときに、検索ボリュームをベースに企画を立てていたら、絶対にその目標には届かない。
コンサルとして、クライアントの目線に立てるレベルまで自分の視座を上げることが必要なんです。

鳥屋:たしかに。そこまで提案のスケールを上げられるコンサルは、なかなかいませんよね。

株本さん:僕もまだまだですが、各チャンネルが「うちはこの業界のトップチャンネルだ」と胸を張れるくらいの意識を持ちたい。
業界全体が注目するようなチャンネルを作る、先頭に立つくらいの気合いが必要です。
競合が自分たちのチャンネルを真似してきたら、喜べるくらいの存在になりたいですね。

ショート動画は使いこなせ

鳥屋:最近、「ショートをやると視聴者層が濁る」という声をよく聞きます。
株本さんはどう思いますか?

株本さん:「視聴者層が濁る」と考えるのは、ちょっと小さくまとまりすぎてる気がします。

ショートは、YouTubeが公式に提供している機能です。
もしショートが原因で長尺動画の再生に悪影響が出るなら、それはYouTube側がいずれ対策します。

だから、使わない理由はないと思ってます。

鳥屋:なるほど。使わない選択をするのは、もったいないということですね。

株本さん:そう思います。
せっかく拡散しやすい仕組みがあるのに、「層が濁るからやらない」というのは、自分でチャンスを狭めているようなものです。

1万人未満のチャンネルであれば、顕在層にだけ届けばいいという戦略もアリだと思います。
でも、5万、10万と登録者数を広げていきたいなら、「層が濁る」ではなく、「どう視聴者を顕在化させるか」を考えるべきなんです。

たとえショートで想定外の層に届いたとしても、そのなかには必ず本来のターゲットがいます。だから、幅が広がること自体は悪いことではない。
むしろ、YouTubeというプラットフォームを最大限活かすために、どう機能を使い倒すかを考えるのが本質だと思います。

有名になることを恐れるな。「認知」こそマーケティングの核心

鳥屋:株本さんがYouTubeのノウハウについて話すのって、珍しいですよね。
最後に、マーケティングの観点から、YouTubeをどう捉えているのか聞きたいです。

株本さん:マーケティングの本質って、結局「認知」なんですよ。
1本の動画で何件コンバージョンが出たかにこだわりすぎる人が多いけど、本来ブランドをつくるのは、積み重なった認知の総量なんです。

たとえば、「あのサービス、よく見るな」「このチャンネル、最近よく出てくる」と思われる状態ができると、人はブランド名を指名検索したり、ブックマークして再訪する。
その積み上げこそが、最終的に購入や問い合わせにつながっていくんです。

だから、1本1本の動画で成約を狙うような発想だけだと、マーケティングとしては弱い。
むしろ、どれだけ認知を広げられるかを考えるほうが、長期的には圧倒的に強いんです。

鳥屋:たしかに、数字を追うほど短期視点になりがちですよね。

株本さん:そうなんです。しかも「有名になること」って、そもそもめちゃくちゃ難しい。
なのに、自分で制限をかけてたら、得られる果実まで逃してしまうんですよ。
せっかくチャンスがあるなら、変なストッパーは外して、できることは全部やる試せる手段は全部使って、広げていくべきです。

鳥屋:リスクを恐れて慎重になるより、まず広げて試してみることが大事なんですね。

株本さん:はい。どうせやるなら、業界のリーダーになる気持ちでやるべきです。
周りが真似したくなるようなクリエイティブを出して、「真似された!」って笑えるくらいの存在を目指したいですね。
僕自身も含めて、各コンサルがそういう気概で取り組めば、この業界はもっとおもしろくなると思います。

まとめ|真似される側に回り、業界の先頭に立とう

どんなに市場が成熟しても、結局は視聴者に「おもしろい」と思ってもらえるかどうか。
そこに真正面から向き合えるかが、チャンネルの成長を左右するのだと思いました。

BIRDYとしても、コンサルティングの枠にとどまらず、業界のリーダーとして真似される側に立つこと。
そして、「その手があったか」と、言われるような提案を出し続けることを目指したいと思います。

株本さんの言葉には、ロジックだけではない覚悟がありました。
自分たちもその気概を持って、これからのYouTube市場を牽引していけるよう、挑戦を続けていきます。

YouTubeの運用代行・コンサルティングはBIRDYにお任せください!

株式会社BIRDY(バーディ)は、東京都新宿区を拠点に活動する企業専門のYouTube運用代行・動画制作・コンサルティング会社です。戦略設計から法人チャンネル立ち上げ、撮影・編集、内製化支援まで一気通貫で対応できる日本でも数少ないパートナーとして、上場企業複数社を含め、累計120社以上のYoutube支援・10,000本以上の動画を企画・制作してきました。

代表の鳥屋自身が実際に運用してきたYouTubeチャンネルの知見を活かし、机上の理論ではなく“実戦ベース”で成果を出せるサポートを提供。ビジネス系チャンネル・法人チャンネルのノウハウは日本トップクラスです。マーケティング×制作の両軸から企業YouTubeを成功へと導きます。

「YouTubeを活用して集客・採用・ブランディングを強化したい」という企業様は、ぜひ一度ご相談ください。

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